かっこいい兜造りの屋根とたくさんの昔のものたち【多層民家旧遠藤家住宅:山形県】

今日はどこに出かけましょうか?
ネットで良さそうな所を探してたらかっこいい写真見つけました。
山形県鶴岡市の多層民家だそうです。3階建て??だから多層民家なのかな?

かっこいい!今日はこちらを見に行きましょう。

道は調べてから出かけましょう

10月とは思えない陽気の中山形県へ向かいます。
道中設置された温度計では25℃を表示していました。昨日まで寒かったのに。。

出発が遅かったので素直に高速道路を使いましょう。
マップで確認すると鶴岡ICから山形道を山形方面に向かうと、最寄りICは湯殿山ICのようです。
でも、参考サイト見るとその手前の庄内あさひICって書いてある。。
情報が古いとか新しくできたICだとかそういうことかな??
湯殿山ICで降りると国道112号線のバイパスと直結しています。目的地は六十里越街道の方なんだけど反対方面へどんどん進みます。
こういう理由で手前の庄内あさひICだったんですね。次から気をつけましょう。

兜造りの屋根が見えてきた

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目的地に近づくと藁葺きの屋根が見えてきます。テンション上がる!
この屋根の形は兜造りと呼ばれるものだそうです。
専用の駐車場があって何台か先客もいる様子。
茅葺きの家が2棟あって、目的の旧遠藤家住宅は斜面の上の方に建てられているもののようです。
工事中でしょうか、建設会社のシートが掛かっていてちょっと残念。

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旧遠藤家住宅を見学させてもらうには民宿かやぶき屋に声をかけて入場料を払ってから行くようです。
手前の民宿かやぶき屋は中から賑やかな笑い声が聞こえます。
すごいなぁ、こっちの建物は現役なんだものなぁ。
インターホンを鳴らす(まるで普通のお宅のようでちょっと勇気がいりました)と、中からちゃんと出てきてくれました。(インターホンの音がコンビニの音みたいでちょっとおもしろい)。入場料を払うとパンフレットとチケットをいただくことができました。

多層民家に入ってみる(1階)

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その前に裏にある水車が気になります。かっこいいもの。
かやぶき屋の駐車スペースの所にはアケビがなっていましたよ。口を開いたものもちらほら。
周りの畑を横目にそちらから先に回って見ると、水車は回っていませんでしたがやっぱりかっこいい。
実はこちらの水車小屋はトイレになっていました。

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旧それでは遠藤家住宅の中へ入ってみましょう。
扉を開くと薄暗い。左手に蛍光灯にスイッチがあってつけていいみたいです。※帰りにはちゃんと消しましょう。
入ると土間になっています。いきなり正面におふろ書かれたオケがあります。結構小さいなぁ。
土間の右手には柵になっているスペースがあって、ここで馬や牛を飼っていたようです。
本当に生き物が近くにいる暮らしだったんだなぁ。そんなことにちょっと感動です。
土間のスペースには豪雪地帯で利用されたであろうわらぐつやカンジキや蓑なんかもありましたよ。
いろんなサイズのわらぐつがありますが、これらはきっと全部手作りのオーダーメイドなんだよなぁ。

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スリッパをお借りして、中を見学。
囲炉裏があったり昔使っていただろうひょうたんやキセルがあります。その上には明治天皇の肖像画。
囲炉裏と鉄びんの組み合わせっていいですね。ちょうちんも壁に掛けられていました。
蛍光灯をつけても室内はちょっとくらいです。写真の明るさがまちまちなのはご勘弁。

2階

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急な階段を登って2階へ。2階と3階は天井が低くなっているのでお気をつけくださいとのこと。
階段を登るとまず目に付いたのが丸いやつ、唐箕っていう名前のものでした。
その他に千歯こきなど歴史の資料集にでてくるようなものが目の前にあります。
本で見るだけじゃわかりませんでしたが実物を見て初めて大きさがわかりますね。
レトロな感じのプレートのついた脱穀機や木製のモーター仕様の脱穀機もありました。
年代が下るにしたがってこういうものに変わっていったんですね。

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2階の階段登って左手の壁にはいろんな種類のノコギリが展示されています。
奥の方には雪用のソリがあります。荷物の運搬用とか、人も乗れるとか、用途によっていろいろあったみたいですね。
僕の田舎ではお婆ちゃん達が赤いソリを引いてスーパーに買い物いってたなぁ。。


こういうの。

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3階

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階段を登っていよいよ3階へ。3階は養蚕の作業に使われていたとのこと。
ここでちょっと困ったことが。
蛍光灯のスイッチが見つかりません。1階2階はすぐわかったんだけどなぁ。
探してみた結果3階の蛍光灯のスイッチは2階にありました。(階段すぐそばの柱の裏側でした。)

ようやく灯りを点けて3階を見学。
手回しの糸車がありますよ!これ時代劇とかで見るやつです!
歯車の一つ一つ、レバーも全部木製です。機械というかカラクリというのか、本当よくできてるんだなぁ。

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この階は屋根との間にまた屋根裏のような空間があります。こちらはこのような建物では物置として使われることが多かったそうです。
ここまで登ると外かかかっこよかった屋根の垂木がもう目の前にたくさん並びます。

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昔話の世界の外はすっかり秋の空

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見たことないものをたくさん見て大興奮で出てくると、外がむちゃくちゃ寒い。
夕方になって一気に冷えたなぁ。壁1枚しかないようにみえた多層民家の中では感じなかった寒さです。
外には屋根用でしょうかススキが壁沿いにかかっています。
山々に囲まれているこの地域ですが、山も上の方からだんだん色づいてきています。
秋ですもんね。

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駐車場には全編で庄内弁が使われているという藤沢周平さんの春秋山伏記の一節が看板になっていました。
実際にここまで来ると俄然興味が湧きますね。読んでみようかなぁ。

帰りは月山ダムを左手に国道112号線から。このあたり楽しいですね。
七ツ滝も見たかったし、時間があれば湯殿山神社まで行ってみたかった。
六十里越街道っていうのもなんだか気になる響きだし、バンジージャンプやボルタリングができるという道の駅「月山」月山あさひ博物村も気になる。
また来たいなぁ。

多層民家とは

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Wikipediaより引用します。

豪雪時の出入りを容易にするためと、山間地であるため広い敷地の確保が困難なことから、三層構造で居住空間と客人を泊める空間を立体的に確保した茅葺きの建築形式が発展した。これらの民家は明治に入り養蚕業が盛んになると、2階・3階部分の採光と通風を確保するため、寄棟屋根の平部分には屋根窓(高はっぽう)が設けられ、妻面側は屋根を垂直に切り上げた兜造りへ改造されるようになった。
田麦俣多層民家 -Wikipedia

今回訪れた旧遠藤家住宅は山形県指定有形文化財だそうです。
外観もかっこいいですし、中で見学させてもらえる昔の道具たちもおもしろい。
この辺りは豪雪地帯とのこと。きっと雪が積もった兜造りの屋根もまた雰囲気がありそうですね。

参考サイト

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