猫太郎?宗太郎?あれ??【大あくびして、猫の恋 猫の手屋繁盛記】

かたやま和華さんによる、とある因縁で人型の猫になってしまった旗本の総領息子、近山宗太郎が市井で猫の手を貸す猫の手屋を生業に奮闘(?)する、猫の手屋繁盛記第3弾。

今回の「大あくびして、猫の恋 猫の手屋繁盛記」には3編が収録されている。

  • にゃこうど
  • 奇妙奇天烈な白猫姿の宗太郎が、語る
  • 男坂女坂

3編がどこかで繋がっていて1冊の小説になっている。
しかし、宗太郎が「それがしは猫太郎ではなく」を繰り返しているうちに、彼の名前が近山宗太郎だったか、猫山猫太郎だったか、はたまた猫神さまなんだか、こんがらがってきたし、もうどれでも良い気もしてきてもいる。

猫が苦手だった宗太郎もいろいろあって猫が気になり始め、日本橋長谷川町での長屋暮らしでは「人に化ける修行中の猫」と思われ違和感なく市井の暮らしに溶け込んでしまった。
もともとは、今もか、もののふの二本差し、その上冗談の通じない石部金吉、自分の親にまで石部金吉金兜と呼ばれる猫太郎なので、なんだか勘違いやら変なところに納得したりやら、近くにいたらおもしろい人だろうなぁ。
現代だと天然ボケで済まされてしまうのかしら?
そういえば今作には宗太郎の両親も登場。お父上はやり手の政治家、だけど江戸っ子気質なお父さん。

怪奇譚

「奇妙奇天烈な白猫姿の宗太郎が、語る」ではお大尽たちの怪奇披露の集まりに、悪友中村雁弥に賑やかしに呼ばれた猫太郎が語る怪奇譚。
猫股と同じ姿の職猫の兄弟の鯖猫テツ雉猫ロクの籠に乗った掏摸の老人のお礼参りに付き合った話。
化け猫状態の宗太郎が怪奇譚を語るこのパラドックス。

火車という妖怪がいる。
漫画「鬼灯の冷徹」のなかではごっついバイクに跨って亡者をお迎えにいく火車姉さんの火車である。
しかし、江戸時代だって現代と一緒で1日にいろんなところで人が亡くなっていたんだろうから、火車姉さん一人(1匹?1頭)じゃ大変だよなぁ。
したらこんな職猫みたいな部下がいたのかしら??

一生をかけて恋をしたい

石部金吉の宗太郎にも妹のような許嫁がいて、剣術修行の旅に出たことにして猫の手屋で積善に励んでいた宗太郎のもとに突如現れたかぐや姫、許嫁の琴姫。
許嫁が人型猫になっていることを知っているのかどうか、宗太郎を振り回しながら愛宕山に登る。
そこで願いをかけた遊びをしようという琴姫の一途さに宗太郎も読者もちょっときゅんとするわけである。
いつ帰るかわからない宗太郎をいつまでもまつといい、瞬間的な恋ではなく一生かけての恋をしたいという琴姫には、我らが猫先生は一生尻に敷かれるに違いない。

三光稲荷

もう一つ今回初めて知ったのが、日本橋長谷川町三光稲荷って、実在のお稲荷様だということ。
それなら今度東京に遊びにいく機会にでも、寄ってきてみたいなぁ。

三光稲荷
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