本を手渡すということ
最近少し気に入っていることがある。
書店で小説を買う時はブックカバーをつけてもらうのが好きだ。
カバンの中に乱雑に本を入れたり、飲み物をこぼしてしまったり、汚してしまうのが嫌だという現実的な問題と、単純に本屋ごとに違うカバーが好きだということもある。
旅先で買った本に、そこのお店のブックカバーがついていたりすると、それによって思い出が喚起されたりもするし。
だから、まとめて何冊か買うから、書店の方には煩わしい作業かなと申し訳なくもなるけど、「ブックカバーは必要ですか?」とも聞かれずにまとめてビニールの袋に入れられたりすると、少し悲しい気持ちになる。
それで気に入っていることの話。
よく行く近所の比較的大きな本屋さんではカバーの有無を問わず、商品はビニールの手提げ袋に入れて渡してくれる。
買い物にはいつも車で行くので、正直手提げ袋はいらなかったりする。(どっちを断るののがエコなんでしょう?)
そこで手提げ袋はいらないと伝えると、商品を輪ゴムでまとめて渡してくれた。
両手に商品をもって。
こちらも両手で本を受け取る。
何度やってもそうなる。
当たり前のことなのかもしれないけど。手渡しでもらったものを両手で受け取るという行為が、なんとなくこれからその本たちを読むワクワクが増す気がするのだ。
だから、ちょっぴり気に入っているのである。
エコのことなんていうのを考えると、ブックカバーをすべてにつけてもらう必要はないし、ブックカバーなしで手提げ袋もなしで渡してもらっても同じことは起こるんだろうけど。
ブックカバーをつけてもらって、手渡しで渡してもらう、この一連の流れが本屋さんに本を買いにきた気分にさせてくれる、ような気がしている。
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