天保の時代の雪の結晶の情緒と自然科学と人【六花落々】
子供心に見た雪はなんとなく丸いイメージが初めにあって、粉雪、粒雪、ぼた雪、どうもいろんな雪が降ってくることに気がつく。 そうして塀の上に積もった雪や、雪の上に積もった雪を見ていると、どうも端の方がトゲトゲしていたり、野田 […]
池波正太郎さんの本がお好きなら【善人長屋】
前回「まるまるの毬」を読んで、実のはその後「世直し小町りんりん」も読んで(これもおもしろかった。映像化されたらおもしろいだろうなぁ。実写でもアニメでも、そのハイブリットでも)、西條奈加さんの本は3冊目。 近所の本屋さんに […]
老人とサツキの花とお蕎麦【伊賀の残光】
『つまをめとらば』で直木賞を取られた青山文平さんの本。 青山さんの本を買うのは初めてだが、宮城谷昌光さん、高橋克彦さん、浅田次郎さん、宮部みゆきさんなどなど、直木賞作家の本とは相性がいいので読んでみたいと思っていた。 参 […]
久慈良餅が食べたい【まるまるの毬】
西條奈加さんの本を読むのは初めて。 お江戸の菓子舗「南星屋」の一家を巡るお話で、お菓子がたくさん出てくるお話。 主人公は南星屋の主人、治兵衛。元は500石の旗本の次男。 全国に渡りの職人として菓子巡りの修行をして、今は南 […]
今回の妖はちょっと怖い【明治・妖モダン】
「しゃばけ」シリーズの畠中恵の本が出てたから悩まず購入。 今回の時代は江戸時代じゃなくて明治。 「しゃばけ」シリーズは妖たちが当たり前にいるフほのぼのでちょっと切ないァンタジー世界だったけど、こちらはちょっと怪談テイスト […]
陸奥南部藩に実在した女大名の物語【かたづの!】
初めて読んだ中島京子の小説。江戸初期の南部藩が舞台の小説なら是非読みたいと思ったのだ。 江戸時代の初期、陸奥南部藩にいた女領主、清心尼の物語。 時代の流れとしては秀吉の奥州仕置から九戸政実の乱が終わり、南部宗家に三戸南部 […]
阿弖流為たちのきっかけ。号泣する真綱を見よ【風の陣】
はっきりいって読み進めるのが辛かった。でも、最後まで読んで良かった。 個人的になんだか鬱屈したものを抱えた中での読書になってしまったけれど、読んでよかったなぁって思える本に出会えて良かった。 全5巻。物語は奈良時代。高橋 […]
権六は海を渡らなかったのか渡れなかったのか【真田太平記】
いまさらながら真田太平記を読んでいる。ようやく4巻目に突入。(新潮文庫版全12冊中) 池波さんの真田騒動を読んだのが2016年の4月だから、なんだかんだ1年近くたっていて、こんなに間があくはずじゃなかったんだけどな、と […]
さまよう湖と笑わない皇妃と光秀の見たものと、など【楼蘭】
中島敦の「弟子」がおもしろかったから「孔子」が読みたく近所の本屋に行った。 けど残念ながら「孔子」がなかったから、「楼蘭」と「天平の甍」を買ってきた。 「天平の甍」は澤田瞳子さんの本が好きになっていつか読もうと思ってたか […]
汨羅の鬼はどこへ行く。逆転と逆転の物語のスタート【後宮に星は宿る 金椛国春秋】
理不尽すぎる世の中で、少年は生き抜くことができるのか。 傑作中華風ファンタジー! カドカワストアより こんなコピーがついている。 中国小説好きとしては是非読みたい、ということで正月休みを利用して読むつもりで購入。 まさか […]