池波正太郎さんの本がお好きなら【善人長屋】

  • 書名:善人長屋
  • 著者:西條奈加
  • 出版社:新潮文庫
  • 発売日:2012/9/28
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前回「まるまるの毬」を読んで、実のはその後「世直し小町りんりん」も読んで(これもおもしろかった。映像化されたらおもしろいだろうなぁ。実写でもアニメでも、そのハイブリットでも)、西條奈加さんの本は3冊目。
近所の本屋さんにあるのをかたっぱしからという感じになってきた。

本作「善人長屋」は善人ばかりが住むという千七長屋が舞台。善人ばかりの長屋の住民は本当はみんな裏の顔があって、そんな善人長屋に裏表なしの本物の善人加助がやってきてさぁ大変、というお話。
シリーズ化されているみたいで、「善人長屋」シリーズの一冊目になる。
シリーズの紹介では「人情ピカレスク時代小説」なんてコピーがあったけど、そういうことかもしれない。

西條さんの本は、リズム感がいいのか、イメージを想像しやすいのか、映像化されたらみてみたいなぁと感じるというか、子供の頃にテレビでやってたような時代劇を見ているような気分になる。
善人でもなく悪人でもなく、なんでもないような人間の自分には善人長屋にはちょっと住めないかもしれないけれど。

「世直し小町りんりん」に漠然と感じたのだけれど、西條奈加さんの時代小説は池波正太郎さんの本と近い血統なのかもしれない。
悪党の中でも、下の下の悪党と職人気質の悪党がいて、職業倫理と人情と、あと食べ物が美味しそうで。
一方的な正義がないように、一方的な悪がないように、白いだけのものがないように、黒いだけのものがないように。

さてそうすると、善人一辺倒の加助さんっていうのは、なんでしょうね。

職人的悪党(日本語が変か?)、職人気質の悪党と、そっちにはそっちの筋の付け方というか侠客的なところと、切ないのに何だか明るさがある感じ。

なんてことを思ってたら、どんぴしゃりの記事があった。
下の参考サイトにあげた記事をどうぞ。

参考サイト

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