羽生世代のルーキー時代の棋譜もあり【週刊将棋30年史 ~アマプロ平手戦・対コンピュータ将棋編~】

  • 書名:週刊将棋30年史 ~アマプロ平手戦・対コンピュータ将棋編~
  • 出版社:マイナビ将棋BOOKS
  • 発売日:2016/4/26
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週刊将棋って休刊してたんですね、知らなかった。
この本には週刊将棋で開催されていたアマプロ平手戦をメインに前00局が収録。

将棋界は羽生さんが名人位を奪取され、佐藤(天)新名人が誕生した2016年。
行方八段が最終戦で直対だったときは期待してしまった今期の名人戦。

ロックを感じた将棋の棋士【将棋世界2015年7月号】

羽生世代のルーキー時代

羽生さんがもしタイトル失陥したときって、肩書きは何になるんだろう?
1985年の第1回から収録されているこの本には、若かりし頃の羽生さんも登場。
羽生、森内、先崎、郷田、佐藤(康)、屋敷、そして村山(聖)・・・
羽生世代と呼ばれる将棋界の黄金世代のルーキーの頃の棋譜を見ることができる。
上に挙げた人たちみんなA級に昇った人たちだもの、いかにこの世代の層が厚いかがわかる。

そういえば「聖の青春」がまた映画化されるみたいですね。
原作読みましたけどいいですよー。

執筆陣もいろいろ

自戦記あり、解説有り、エンターテイメントあり。
記事を書いている人も様々です。河口老師の記事有り、神吉流あり、島九段は羽生さんの観戦記を書いている。これは何ともキザで良い。
ネタに時代を感じさせるところもあるけれど、それはそれでおもしろい。
この時期のアマプロ戦の感覚が、これ以前、これ以後とまた違っていて瀬川五段、今泉四段のプロへの道が切り開かれる前の将棋界の、アマとプロの関係性をかいま見ることができる。
現在だとここにコンピュータが入ってきて切っても切れない縁になってしまったが、これも鈴木八段のコンピュータとの3面指しも収録されている。
まだまだプロには平手では勝てない頃の時代です。叡王戦なんて棋戦ができるなんて思いもしなかったなぁ。

ちょっと懐かしくなる棋譜

戦形はちょっと一昔前って感じですかね。まだ中座流8五飛や藤井システム、ゴキゲン中飛車が出る前です。
オールドな振飛車しかできないので、こっちの方が好きだなぁ。
持ち時間が短く、対局場所もさまざま、ちょっとプロにはアウエーかもしれない。
そんな中で小林庸俊がプロ陣営を撃破して、A級の南八段(当時)まで挑戦して行く棋譜も掲載されている。

ボリュームが凄いので、長く長く楽しめます。しかし、自戦記ほか含め、やたら駄洒落が多いのは気のせいかなぁ。

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